ひかり、肖像



先日 セルリアンタワー能楽堂で「ひかり、肖像」という
タイトルの能とコンテンポラリーダンスのコラボレーション
を見てきました。

この舞台は源氏物語をモチーフとしています

コンテンポラリーだけに、あなたは何を感じる?と
観客に問いかけるアプローチの舞台です。


まずは、前半。シューベルトの「死と乙女」が音に使われて、
森優貴さんと酒井はなさんが踊ります。
2人の息のぴったりあった踊り。さすがは一流のダンサーです。
その中にも、優しさ、激しさ、悲しみ、嫉妬などの人の持つ
様々な感情が表現されているように感じます。

どうやら六条の御息所と源氏の関係らしいと後で知りました。
確かに舞台のはなさんは人らしからぬ冷気を漂わせていました。


後半は能管(笛)と和太鼓の音に変わります。
能の津村禮次郎さんと酒井はなさんとまったく違う舞なのですが、
それがぴったりと息の合った舞になっているのです。
こちらは、静と動、父と子という印象です。

この舞台で一番に釘付けになったのが津村禮次郎さんの舞です。
その立ち姿から放たれる気の大きさ、静の中にある動、力強さ、機敏さ、美しさに
引き付けられました。

和太鼓の演奏は(元)鼓童の金子竜太郎さんでした。
出演者の動きに合わせて太鼓を打っていることに気づきました。
一度太鼓を叩いてから次の打ちにいくまでの間が微妙に違うのですが、
その時に腕が止まることなく、円を描くようにしてつながっている動きが
美しかった。

0 件のコメント: